このサイトではボートを購入するうえで知っておきたい種類をご紹介します。


ボートは多目的性を持った乗り物です。レジャー用のボートが普及していく段階で、より楽しみ方や用途に適したボートとして、さまざまなタイプに細分化され進化してきました。そういったさまざまなボートのタイプや特徴をできるだけ把握することで、より適切なボート選びができるようになります。それぞれの特徴を掴んでおきましょう。

名称 フィッシングボート クルージングボート スポーツボート キャリアブルボート
画像
特徴 ・釣り用のボート
・ボートフィッシング
・居住機能なし
・クルーザー
・高速航行もできる
・居住機能あり
・走ることが目的
・小型のボート
・そのタイプは様々
・小型のボート
・全長3m未満
・車で牽引が可能
購入ページ 公式サイトへ 公式サイトへ 公式サイトへ 公式サイトへ

モーターボートの詳細


フィッシングボート

エンジンタイプ 価格帯
船外機 290万円~
エンジンタイプ 価格帯
インボード 4,400万円~

特徴

  • 釣り用のボート
  • スポーツフィッシングやボトムフィッシングなど
  • 釣り好きなら憧れる自家用ボート

クルージングボート

中古価格帯 新品価格帯
1800万円~ 4980万円~

特徴

  • 高速で航行できるボート
  • 船室を備えたボートもある
  • 誰もが憧れる夢の船

スポーツボート

エンジンタイプ 価格帯
ジェット 1,000万円~
エンジンタイプ 価格帯
船外機 5,500万円~

特徴

  • 快適に走り回れる
  • アクティブな乗り味
  • 爽快な操作性、エンターテインメント性が魅力

キャリアブルボート

中古価格帯 新品価格帯
20万円~ 200万円~

特徴

  • 車で運搬が可能
  • 1人で積み下ろしできるサイズも
  • 免許無しでも操縦可能

ここからはモーターボートに関して、ビギナー船長に向けた安全情報を記載してます。

 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ 

モーターボートについて


モーターボートの利用目的は様々であり、海や川、湖などの水上で自然と触れ合うなど、非日常的な時間を満喫できます。
しかし海上は、他の利用者の行動が予測できなかったり、気象海象の状況の変化を受けやすいため、思わぬ危険が常につきまとっています。
事故を未然に防止するため、陸上とは異なる海上交通やモーターボートの特性などについて十分に知識・技能を身につけ安全に楽しみましょう

安全航行の為の船長の心得


海上では、安全確認を怠り、事故や災害に遭遇すると生命の危機に直結します。船長は大型船、小型船に関係なく「責任」と「役割」があることを自覚しましょう。「船長責任」という言葉には大きな重みがあることを自覚しましょう。

安全の為の船長心得

  • 船長の責任と役割
  • 出港前の準備
  • 航行中の注意
  • 入港後の措置

◆船長の責任と役割


①最高責任者として自覚
モーターボートや水上オートバイなどのプレジャーボートであっても、漁業など事業用の小型船舶であっても、船長は、常に同乗者の安全を守り、船舶の運航や安全管理など、すべてに対して責任を負う最高責任者です。 したがって、モーターボートの船長は、安全に航行するために、あらゆる状況において迅速かつ的確な判断をするとともに、リーダーシップを発揮し、常に船と同乗者の安全を守ることを第一に考えなければなりません


②社会的な船長の責任
船長は、出港してから帰港するまで、すべてに責任を負わなければなりません。船長の最も重要な責任は、航海を安全に成し遂げることです。そのためには、船の運命は船長自身が握っている自覚を持ち、安全を確保するための方法、手段を確認しておかなければなりません。 


③同乗者に対する船長の責任
同乗者にライフジャケットを着用させるだけでなく、同乗者に対して海中に転落するおそれのある場所を周知することや、同乗者が危険を感じるような操縦をしないなど、常に同乗者の「安全」を意識しておかなければなりません。 また、同乗者がゴミを廃棄したり、無免許の同乗者に操縦させて事故を起こした場合にも、その責任はすべて船長が負うことになります。


④事故を起こしたときに船長が負う法的責任
事故を起こしたとき、船長は次の責任を負うとともに、行政処分を受けることもあります。
1.刑事責任
2.民事責任
3.海難審判法による処分


◆出港前の準備


①航海計画の立案
航海計画は、船舶の性能、船長や同乗者の経験や能力などを考慮して無理のないように立てることが重要です。たとえ、近くを航行するときや航行経験のある水域を航行する場合でも、必ず航海計画を立てるようにしましょう。
航海計画は、次の事項を考慮に入れて立てましょう。
1.目的地の情報
2.荒天となった場合に避難できる場所
3.機関の修理ができる場所
4.燃料を補給できる場所


②航海計画等の届出
トラブルの発生に備えて、家族やマリーナ、所属先などに、航海計画とともに次の事項を連絡しておきましょう。
1.船長および乗船者の氏名、住所、連絡先
2.行動予定(目的地、寄港地、行動時間)
3.帰港予定日時
4.船の船名や特徴など 


③航海予定水域の調査
航海計画には、航行予定水域や周辺施設を調査しておくことが重要です。少なくとも次の事項はしっかり調査して、計画を立てるようにしましょう。
1.潮汐や潮流の時刻等
2.水深、障害物の位置、目標物
3.入港する港の状況


④船体・機関の点検の励行
モーターボートの海難事故の原因のうち、最も多いのは機関故障であり、その大部分が機関の整備不良や取扱い不良等の人為的原因によるものです。出港前には必ず、船体や機関の点検を行うとともに、装備品や法定備品、その他の必要備品が備わっていることを確認しましょう。
また、機関本体の故障は、たとえ発航前検査を実施していても、防げない場合が大半です。シーズン前点検のほか、機関取扱説明書に準じた定期点検を実施し、実施後は点検記録をしっかり残しておきましょう。


⑤船体・機関の点検の励行
出港前には必ず、気象情報(天候、風向、風速、波の高さ、警報、注意報など)を入手しましょう。気象情報はテレビやラジオ、インターネットから収集することができます。
海上保安庁のホームページでは、全国各地の灯台などで観測した風向、風速、波高などの局地的な気象・海象の状況、海上模様が把握できるライブカメラ映像などの「海の安全情報」をリアルタイムに提供しています。あらゆるツールを活用して気象海象情報を収集しましょう。

海上保安庁HPはこちらから


◆航行中の注意


①無理をしないこと
航行中は、気象・海象の変化に注意し、天候が悪化しそうになれば、目的地に向かう途中でもただちに帰港するか、又は避難するなど、安全を第一に判断しましょう。危険な状況になった場合、それを乗り切ることも船長の能力ですが、危険な状況になる前にそれを察知して回避することが船長としてより大切です


②見張りの励行
モーターボートの事故のうち、見張り不十分による事故が多発しています。海上では、航行する船舶をはじめ、浅瀬や岩礁、定置網などの漁網や漁具、ゴミなどの漂流物といった航行の支障となるものが数多く存在します。海上では航行中、錨泊中を問わず見張りが最大の安全対策です。 


③ルールの遵守
航行中は、海上交通の法令や都道府県の条例に定められた交通ルールを守らなければなりません。また、ある地域で限定的に定められているローカルルールや社会通念上のルールについても守ることが大切です。


④他の水域利用者に対する配慮
海上は、レジャーだけではなく多種多様な目的を持った人々によって利用されています。遊泳区域には侵入しない、大型船と出会ったら早めに避けるなど、他の水域利用者の特性を十分に理解し、安全な航行を心がけましょう


◆入港後の措置


①入港の連絡
出港届を出したマリーナには、確実に帰港届を提出すること。また、出港前に連絡した家族や所属先にも、無事に入港したことを報告するようにしましょう。


②入港後の手入れ
使用後は、その都度、真水にて外装部及び冷却経路の塩分や泥を除去するようにしましょう。また、燃料やオイルの補充など、次回の航行に備えるようにしましょう。 


③適切な保管
入港後は、許可された場所で他の船舶の迷惑にならないように係留することが大切です。また、モーターボートの係留場所はマリーナ以外に漁港やフィッシャリーナもありますので、そこでのルールについても必ず確認しましょう。


事故防止のポイント

  • 船長は出港してから帰港するまですべてに責任を負わなければなりません。
    船長には「責任」と「役割」があることを自覚し、ルールを守り安全に楽しみましょう。

ルールの遵守について


海上は様々な目的を持った人によって同じ水域が利用されています。ルールを守らなければ自分自身の安全だけでなく、他人に迷惑をかけることにもなります。
モーターボートに乗船する際はルールをしっかり守って、安全な航行を心掛けましょう。

ルールの遵守

  • 海上交通三法
  • その他の関係法令
  • ローカルルール

◆海上交通三法


①海上衝突予防法
海上衝突予防法とは、船舶の守るべき航法、表示すべき灯火や形象物、行うべき信号などが定められ、海上における船舶の衝突を予防し、船舶交通の安全を図るために定められた法律です。
海上での交通ルールの原則は、【右側通行】【操縦性能の優れるものが劣るものを避ける】です。このことを忘れないようにしましょう。


②港則法
港則法は、港内における船舶交通の安全と港内の整頓を図るために定められている法律です。
港則法が適用される水域では、海上衝突予防法のルールより優先されますが、港則法に規定されていない事項については海上衝突予防法のルールに従わなければなりません。


③海上交通安全法
海上交通安全法は、船舶が輻輳する海域における船舶交通について、特別の交通方法を定めるとともに、その危険を防止するための規制を行うことにより、船舶交通の安全を図ることを目的とした法律です。
海上交通安全法が適用される海域では、海上衝突予防法のルールより優先されますが、海上交通安全法に規定されていない事項については、海上衝突予防法が適用されます。


◆その他の関係法令


①航行区域の遵守
小型船舶操縦免許によって航行できる水域と、船舶の構造や性能によって指定される船舶検査証書の航行区域は一致していない場合もあります。船舶検査証書に記載された航行区域の中で自身の資格で航行できる区域を守らなければなりません。
(関係法令:船舶職員及び小型船舶操縦者法、船舶安全法


②ゴミ、廃油を出さない
1.缶、瓶やペットボトル、ビニール袋や発泡スチロール、ロープの切れ端、絡んだ釣り糸などは海に廃棄してはいけません。
2.燃料や潤滑油を補給する場合は、海にこぼさないよう十分に注意しましょう。
(関係法令:海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律


③最大搭載人員の遵守
船舶検査証書に記載された定員(最大搭載人員)を遵守しましょう。定員は、1歳未満の乳児は算入せず、12歳未満の子供は2名で1名に換算します。
(関係法令:船舶安全法


④遊漁、海面利用のルール
魚釣りなど水産動植物の採捕は、法律や都道府県の漁業調整規則等によって、水産動植物を採捕する際に使用できる漁具漁法、禁止区域、禁止期間、魚種ごとの大きさの制限、夜間の照明利用の禁止や制限など様々な規制が決められています。
(関係法令:漁業法、水産資源保護法、都道府県漁業調整規則
詳しくはこちらから⇒ 遊漁の部屋


⑤地方自治体による条例
地方自治体では、それぞれの特定の水域や内水面における水上交通の安全を確保するために、様々な条例を設けています。
1.水上安全条例
特定の海域や内水面における水上交通の安全、遊泳者の保護、漁業者の安全確保等を目的として制定される条例
2.迷惑防止条例
水上においては、船舶以外のレジャーを楽しむ人の安全を確保するための条例
3.環境条例
自然環境や生活環境の保全を目的として制定される条例

◆ローカルルール


海岸や川の一区画などの狭い範囲の水域のみに適用するローカルルールがあります。
このルールは、地域の関係者等により決められたもので、安全に航行するためには必ずローカルルールを確認し、ルールに従って航行することが必要です。

事故防止のポイント

  • 海上は、海運や漁業、海洋レジャーなど幅広く利用されています。その利用者には、法律等のルールを守り、他の利用者の迷惑にならないような心がけが必要です。

メンテナンスについて


モーターボートの海難は、機関故障(エンジントラブル)によるものが最も多く発生しています。機関故障で航行不能に陥ると風浪や潮流に流され磯場へ乗揚げるなど、人命に関わる大きな事故に繋がるおそれがあります。機関故障に陥らないように、発航前検査を確実に実施するとともに、整備事業者等による定期的な点検整備を確実に実施しましょう。

メンテナンス

  • 発航前検査の実施
  • 主なメンテナンス実施箇所
  • トラブルシューティング

◆発航前検査の実施


海上では陸上からの支援を受けることが容易ではありません。検査のミスが思いもよらぬ事故につながることもあるので、発航前の検査をおろそかにしてはいけません。検査にあたっては、その最終責任者は船長となる皆さん自身であることを十分に自覚し、必要最小限の事項は確実に検査しなければいけません。
検査時に異常を発見した場合や機関に少しでも不具合が生じている場合は、無理に出港せず不具合箇所を特定し修復させた後に出港するようにしましょう。原因が特定できない場合や、自身で修復が困難な場合は整備事業者に修理を依頼しましょう。

①船体の検査
船体の検査では、船体の内外部に破損個所や水漏れがないか、異常なトリム(船首喫水と船尾喫水の差)やヒール(船体の左右の傾き)がないかを検査し、事故を未然に防止しましょう。


②機関の検査
モーターボートの事故原因で、大半を占めるのが機関故障です。陸上で使用される自動車エンジンに比べ、厳しい状況で使用する船の機関の事故を防止するためには、発航前の検査が不可欠です。


③機関の始動・暖機運転、冷機運転、停止後の確認事項
異常があった場合にすぐに異変に気付けるよう、普段から正常なエンジンの音や振動、排気色を確認しておきましょう。また、高速運転を続けた直後、急にエンジンを停止させると、急激な温度上昇によりエンジンの寿命が短くなってしまう場合がありますので、しっかり冷気運転も行いましょう。


④法定備品の検査
船舶は、その種類、大きさ、航行区域によって、船舶安全法で定められた備品を備え付けておかなければなりません。本サイトで紹介している法定備品については、沿海区域を航行とする一般船のうち、二時間限定沿海小型船舶の法定備品について紹介しています。自船が活動する区域によって備えなければならない装備品は変わりますので、必ず船舶検査証書で航行区域を確認しましょう。


◆主なメンテナンス実施箇所


次に掲載している情報は点検の一般的な概要をPDFで記載しています。〇をクリックでPDFが確認できます。
詳細な点検・交換部品の時間については各メーカーのホームぺージ、各製品の取扱説明書、保証書、整備手帳を必ず確認してください。

船外機 船内外機 船内機
燃料フィルタ
エンジンオイル
オイルフィルタ
ギアオイル
スパークプラグ ×
バッテリー
タイミングベルト
パワートリム ×
プロペラシャフト
海水ポンプインペラ
冷却水通路
アノード/防食亜鉛
エアフィルタ ×

◆トラブルシューティング


メーカー・機種によって異なりますので、詳細は取扱説明書を確認してください。

故障を未然に防止するためのポイント

  • 掲載している点検箇所、方法、交換時間にあっては一例です。詳細な点検方法は搭載しているエンジンや船外機・船内機メーカーが作成した取扱説明書を確認しましょう。安全にボートを運航する上で、メンテナンスは必須です。発航前検査を徹底するとともに、整備事業者等による定期的な点検整備を行うことが重要です。

まとめ


モーターボートの種類をまとめてみました。購入の際に役立てば幸いです。
ただ購入して事故を起こしてしまうと全てが台無しです。事故を未然に防止するため、陸上とは異なる海上交通やモーターボートの特性などについて十分に知識・技能を身につけた上で購入を検討してみてください。